が、このTBAF、副反応としてアンモニウムイオンの分解によるトリブチルアミンの生成が知られているほか、水によって活性の弱いHF2へと変化してしまうこともわかっています(もっともTetrabutylammonium HF2-も脱シリル化剤として知られてはいるのですが)。またそれによって強塩基性のHO-が発生したりと、水のせいで色々やらしいことになってしまいます。
しかしTBAFそのものは極めて吸湿性が高い結晶で、脱水条件を実現するのはなかなかに困難です。加熱条件で無理やり脱水させた例もあるそうですが、加熱したせいなのか純粋TBAFがそういう性質なのかわかりませんが、Hofmann分解でアミンになってしまうという報告も同時にされています。一方、市販品で通常入手する形としては、THF溶液である場合が多いかと思います。しかしこのTHFも水とガンガン混ざるのでちゃんとした脱水試薬を調製するのはなかなか難しそうです。
そんなTBAFの脱水法について
『TBAF溶液にモレキュラーシーブス入れてる』
という話がTwitterに出てきました。確かに脱水剤のド定番ですからNa2SO4やMgSO4みたいにイオン交換とかの恐れを考えなくてもよさそうだし、一件問題なさそうです。
が、改めてモレシの組成を見てみると、、、、
MS3A: 0.6 K2O: 0.40 Na2O : 1 Al2O3 : 2.0 ± 0.1SiO2 : x H2O
MS4A: 1 Na2O: 1 Al2O3: 2.0 ± 0.1 SiO2 : x H2O
MS5A: 0.80 CaO : 0.20 Na2O : 1 Al2O3: 2.0 ± 0.1 SiO2: x H2O
過去Entry:モレキュラーシーブスは塩基か酸性か
あれ、シリカ成分入ってるけどいいのこれ!?TBAFとモレシ反応して失活しちゃわない?てかほんとにTBAF溶液モレシで脱水していいの!?
と思ったので色々探してみました。
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