2017年07月24日

お酒センサーの話

今年はジンがブームらしいっすよ?京都の季の美をはじめとして最近はジャパニーズ・ジンいっぱい出てるし、サ〇トリーもジン前面に売り出すらしいっすよヾ(*´∀`*)ノ
どうもウィスキーがブームで枯渇した上に、売れるようなレベルにまで熟成させるのに時間がかかりすぎるというのも一因にあるらしいですが、もともとジン好きだから無問題ヾ(*´∀`*)ノ

個人的なお勧めジャパニーズ・ジンは、ロックまたはストレートで楽しむならバレルドジンの『クラフトジン・岡山』、夏らしくトニックかソーダ割でガバガバ行くのなら鹿児島の『WA・BI・GIN(和美人)』ですね。京都の『季の美』?あれいつでも呑めるからいいやってんでまだ飲んでないので知らね(ぉ

そんなジンの話はさておき、お酒と言っても同じ種類、例えばウィスキー1つとってもトリスから響までピンキリですので熟成年だの素材だのでも味が違うわけですけど、苦みだの甘さだのといった味覚は人によっても感じ方が違うため絶対的な評価というものが非常に難しいものでもあります。ですが、そんなある意味あやふやなものを絶対的な指標で評価しようという試みも世の中にはあります。

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2017年05月22日

Ugi多成分連結反応でポリマーを合成する話

有機合成の反応をやってると大体1反応につき1成分しかくっつけてなかったり(同じやつを何か所にもつけることはあるけど)するので、いろんなものを一発でくっつけて合成できると大変効率的でかつカッコいいのです。そういった反応は多成分連結反応(multicomponent (coupling) reaction)と呼ばれ、クエンチしないone-potでの反応(不飽和ケトンに対する1,4-付加→生じたエノラートを使ってアルドール反応)もこの範疇に含まれます。個人的には英語のmulticomponent reactionだと「多成分反応」であって連結が入ってないじゃん( ・᷄ὢ・᷅ )って思うんですけどね。

そんな多成分反応の中でも一度に4成分を連結してしまうものがあり、Ugi反応(Ugi-4成分連結反応、Ugi-4CC)として知られています。反応機構を段階的に書くと

@アミンとアルデヒドでイミンを形成
Aイミンにイソシアニドが刺さる
Bカルボン酸が付加
Cアミノ基が巻き込んできてトランスアミド化

1 Ugi_mechanism.jpg

となりますが、厳密な反応機構では真ん中のカッコで描いたような3中心型の状態を経て一気に進行すると言われ、生成物はα-アシルアミノ化されたアミドとなります。生成物のどの部分が原料に由来するかは図で色分けしてあるのでよく見といてください。ちなみに1成分減ってアミンなしの3成分だけで行った場合にはPasserini反応と呼ばれ、得られるのはα-アシルオキシアミドです。

反応に関与する4成分を混ぜるだけで基本他の試薬を必要としないため、簡便に複雑なアミノ酸構造を構築できる高効率多成分連結反応として多くの利用例があります。天然物の全合成にも用いられており、有名どころでは福山-菅らによるエクテナサイジン743の第一世代合成の序盤に利用されています。

2 Ugi_Kan-ET.jpg

Total Synthesis of Ecteinascidin 743
Kan, T.; Fukuyama, T. et al.
JACS 2002, 124, 6552


さてそんなUgi反応、多成分を決まった位置に組み込めることと、出来上がる構造がα-アミノ酸であることから、ジペプチドの合成が可能なのですが、これをポリペプチド、つまり高分子の合成反応として使うことができれば面白い材料が出来上がりそうです。高分子重合というとなんとなくラジカル連鎖反応を思い浮かべますが、反応機構を見るとすでに4成分だけで反応が完結してしまっています。

果たしてUgi反応を使って高分子を合成するためにはどうしたらいいのでしょうか。

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2017年04月03日

エバポの話

新年度ですねえ。ピッカピカの一年生としてはラボ研究に心躍るですよすいません嘘つきました〇年生の老害です。

というわけで老害は老害らしく、研究室で汎用されるエバポの使い方の注意事項について。

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2017年03月27日

サンシャイン水族館『毒毒毒毒毒毒毒毒毒展・痛(もうどく展2)』に行ってきた

水族館大好きマンとしては水族館の特別展示のチェックは欠かせません(そのくせ沼津港深海水族館とかアクアマリンふくしま行ってない。あとチェックしたからと言って行けるとは限らないし基本行けない、葛西臨海水族園のイベント何度逃したことか_(:3」∠)_)。だれか年間パスポートください。

というわけで、始まったばっかりのサンシャイン水族館の「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展・痛(もうどく展2)」に行ってきました!前回のもうどく展は2014の夏ごろで、色々な海洋毒生物とその毒成分症状を展示するものでした。この辺は以前にも紹介していますので、復習のため(?)に↓もご覧くださいませ。

サンシャイン水族館「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もうどく展)」に行ってきた←前回の話

今回はその続編、「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展・痛」です。

毒毒毒毒毒毒毒毒毒展・痛 - サンシャインシティ
開催期間 2017/03/16(木)〜2017/06/25(日)
開催時間 10:00〜20:00


もうどく2-1ポスター.jpg


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2017年03月20日

提出構造と分子量が違ってた天然物の話

異論が多すぎて怒られる気がしますが、天然物化学は昔から大まかに物取りと合成の2つがあります(ケミカルバイオロジーとかは今回の話と関係ないのでスルー)。天然資源から抗がん活性とか抗菌活性といった生物活性を指標にしたりして有用な成分を見出し、精製・単離し、新しい天然有機化合物を見つけてくるのがいわゆる物取り研究者の役割。ごくわずかにしか取れないような成分を様々な合成手法を駆使してその分子構造を決定していきます。で、それを構造既知なものからどんどん人工的に合成を進めていって構造を確実なものにする、もしくは提案された構造が間違っていることを示して本当の分子構造を明らかにするのが合成屋の役割なわけです。

で、合成屋が死屍累々を乗り越え合成した合成天然物分子と、同じく物取りの人が死屍累々を越えてとってきた天然サンプルを比較することで、構造が合ってるかを見ていくのですが、一番メインとなるのは合成品とのNMRでのデータの比較です。大概の場合は構造異性体なのでひたすらに立体化学を変えたり側鎖や官能基の場所を変えたりすることでどうにかなります(簡単とは言っていない)。
が、この際、考えてみたらNMR以外のデータ(比旋光度は別として)はかなりスルーされている場合が多いような気がします。特に質量分析の場合は全合成しても話に出てこないし、単離論文と異なる分析手法で行っていることもよくある話(装置の問題もあるけど)。なんとなく「出て当たり前」みたいな感覚なのかもしれません。しかし、この質量分析が決定打となって構造改訂が行われることもごくたまにあります。

というわけで質量分析の値が構造と違っていたために起こった構造改訂の話を。

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posted by 樹 at 13:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 有機化学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする