2018年02月23日

博士課程学生が論文の責任著者(Corresponding Author*)になってる話

もう博士論文公聴会シーズンも終わり、国公立あたりだと修士論文とか卒論発表真っただ中といったところでしょうか。論文かいてるー?

さて博士論文や修士論文は書いてる学生本人だけの単著ですが、科学関係での学術論文は研究室のボスを少なくとも含んだ複数著者によるものが殆どです。そして論文にはかならずその内容についての責任を負う人間がおり、責任著者(corresponding author、コレスポ)と呼ばれます。大概の論文は名前にアスタリスク*がついているのがそのコレスポで、2000年以降の論文だと本人のメールアドレスが発表グループを代表して掲載されています。責任著者、って言うからにはなんかあったら責任取らなきゃいけない人のはずなんですが、なんとなく世間的には単純に『一番偉い人』みたいな認識。あんまり責任取ってないケースが多いような。このコレスポは一人だけとは限らず、共同研究とかのため複数人いることも最近は多くなってきましたが、基本的には研究室を主宰しているボスがコレスポ*として名を連ね、実働部隊の学生やらポスドクやらはなんも付いてないパターンが大多数かと思います(その代わり名前の順番、特に1st authorをめぐって(ry

まあこの辺の裁量は割と学術分野でも変わるので断定的には言えないものもありますが、いずれにせよ、科学や医学では学生のうちからテーマ自分で一から考えて研究するなんて現実的に難しい話なのでこのコレスポ*として論文に載るってことはあまりないし、僕が学生の時はかんがえもしなかったのですが、特にそういう傾向のない化学やバイオロジーの分野でも学生がこのコレスポになるケースもあるようです。

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posted by 樹 at 08:00 | Comment(0) | 有機化学雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月29日

【追記あり】ChemDraw等ソフトで異常に小さくなってしまったツールバーを大きくする方法

(2018.1.30変更: スタイルシートの部分を修正大幅カットして一体化;ChemDrawお値段リンク追加)

ChemDrawといえば有機化学系でも必須のソフトですが、個人で買うにはお高すぎるので大学からのサイトライセンスで使用している方がほとんどかと思います。サイトライセンスだと1つのシリアルナンバーで3個くらいのPCに入れられるのでオフィス用のパソコンに加えて、出張でのノートパソコンにも入れられるようになっています。

・ChemOffice, ChemDwar製品価格(HULINKS)

改めて値段見たら昔見た値段の倍くらいになってるんですがそれは。

で、最近新しくノーパソを買ったのでChemDrawを早速導入しました。(∩´∀`)∩
これでスタバでドヤれる効率的な作業を加速させて、1億総活躍社会におけるSociety 5.0の実現を通じてスーパー日本人の育成としなやかほっこりハピネス社会の創生にまい進し・・・・


0_ChemDraw小さい_LI.jpg


  ( ゚д゚)    
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_
  \/   /
     ̄ ̄ ̄

1_ChemDraw普通の大きさ_LI.jpg

  ( ゚д゚ )   
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_
  \/   /
     ̄ ̄ ̄



Inked1_比較note_LI.jpgInked1_比較desktop_LI.jpg
←ノーパソ・Surface等        デスクトップ→



ああああああああああああああああああああ
ツールバー小せええええええええええええ!!!!!!
ヽ(`Д´#)ノヽ(`Д´#)ノヽ(`Д´#)ノ


なんなのこれ!?半分以下じゃん大きさ!!!
小さすぎてカーソル合わせんのめっちゃしんどいちゅーねん!そもそも最近小さい文字読みづらいからますます使いづらいというかもはやこれ使えないレベルなんじゃゴルァア!!!!!!

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2018年1月29追記
反響を見てるとどうも主にSurfaceユーザーが特にこの症状でお困りの様子。
まあかくいう私もなんですが。
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とまあこんな風に困ったことになってしまったので、その解決法の備忘録を兼ねてまとめました。なおこの方法はChemDrawに限らずほかのソフトにも適用可能です。

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posted by 樹 at 09:00 | Comment(2) | 化学とネット・PC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月18日

原料の不純物で反応が行ったり行かなかったりした話

合成反応において、用いたものに意図せず含まれていた不純物が成否に決定的となることがあります。野崎-檜山-岸-高井(NHK)反応におけるCr試薬中の不純物であった微量Niがカギを握っていた話は有名ですし、実は使っていた試薬は関係なくて、それに含まれていた微量成分だけが活性種だったという場合もあります。鉄触媒反応で当時ブイブイ言わせていたBolmが、実は鉄に含まれていた銅やパラジウムが真の活性種で鉄はいらんかったんや!だとわかって以降、鉄触媒反応を完全になかったことにして別な方向行っちゃったなんてこともあったり。

impurity_01.jpg

S. L. Buchwald, C. Bolm
On the Role of Metal Contaminants in Catalyses with FeCl3
Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 48, 5586


・鉄の仮面の下に (有機化学美術館・分館)

・パラジウムが要らない鈴木カップリング反応!?(Chem-Station)


もちろん触媒や試薬のクオリティだけでなく、反応に用いる原料基質そのものの純度が一番重要であることは言うまでもありません。話は関連してるようであんまりしてないのですが、マメコガネの性フェロモンである(-)-Japonilureの鏡像体である(+)体は、(-)体の強力な阻害剤として働き、たった1%混ざるだけで活性が2/3に減弱し、混入が20%、すなわち光学純度が60%eeにまでなるとすっかり活性がなくなってしまいます。光学純度は大事だよっていう例にもよく出されます。

impurity_02.jpg

A. T. Proveaux, et al.
Identification of the female Japanese beetle pheromone: inhibition of male response by an enantiomer
Science 1977, 197, 789


Reviews: K.Mori
Pheromones: synthesis and bioactivity
Chem. Commun. 1997, 1153


Semiochemicals - Synthesis, Stereochemistry, and Bioactivity
Eur. J. Org. Chem. 1998, 1479



というわけで、今回は試薬の方ではなく、原料基質に含まれていた不純物で反応が行かなくなったり、逆に行くようになったりした話です。

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posted by 樹 at 00:30 | Comment(0) | 事故・爆発・毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月26日

講演スライドを撮影する話

はーい年末恒例?のどうでもいい話。
今回は学会のマナー的なやつの基本でもある「撮影」についてちょっと今年思うことがあったので。

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posted by 樹 at 09:00 | Comment(4) | 有機化学雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月06日

2017年有機合成化学論文オブザイヤーを勝手に選んでみた

気付けば2017年も終わりですよどういうことなの。
進捗どうですか

というわけで年末特番よろしく、2017年に出た有機化学系論文の俺的オブザイヤーを雑にどんどん載せていきます。「ザじゃねえよ、ジだろ」という突っ込みはテンプレ過ぎるので無視。

なお各部門3〜4報で合計20報近くもあるので大してセレクション感しない模様。
しかも大半日本人の論文になっちゃってど う し て こ う な っ た。
まあオブザイヤーというよりは今年出た役立ちそうな論文類が半分占めとるのでしゃあない。

これとは別に、今年読んで驚いた・インパクトのあった・面白かったなど一番好きな論文を学生が各日ブログで紹介する参加型プロジェクトがあります。空きはもう今週しかないけど投票による優秀発表者は豪華賞品がもらえるらしいので奮って参加しましょう。参加しなくても発表者のそれぞれのプレゼン(ブログだけど)もチェックしましょう。去年見たけどかなり面白いです、分野外でも読みたくなるような感じ。

今年読んだ一番好きな論文2017 Advent Calendar 2017


あ、ワシのこれに選ばれても賞品はないのであしからず(ぉ

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posted by 樹 at 11:00 | Comment(0) | 有機化学雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする