有機化学雑記: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-
よくアクセスがあるものをまとめておきました。右バーのカテゴリ別も参照ください。

レポート・実験データ等のまとめ
・研究室に貼っておくと便利な表などをあつめてみた(現在も随時更新追加中)
・検索・計算に使える化学サイトをあつめてみた
・特殊記号の出し方・ショートカットキーまとめ
・MS WORDショートカットや特殊アルファベットの入力法まとめ
・Powerpointのショートカットキー
・出版社ごとのオープンアクセス化費用をまとめてみた(有機合成化学向け)
・ネットコンテンツを参考文献に挙げる話
・情報ソースはウィキペディア、な論文の話
・タダで読めるけど・・・-オープンジャーナルのあやしい世界
・最近のOLのはなし

材料化学・自然化学・疑似化学
・ボーイング787の窓の秘密とクロミック材料の話
・アメフラシの紫汁の謎
・タコが光ってもいいじゃなイカ!-青い毒タコ・ヒョウモンダコ科の秘密-
・やけど虫の毒と抗がん活性
・世界一大きい花の臭いの話
・竜の血の赤、虫の赤
・撤回された天然竜血分子が全合成で確かめられた話
・はじけるキャンディ・ドンパッチの話
・危険なDHMO? SDS(MSDS)の話
・水を脱水した話
・高校生が高価な薬分子を格安で作った、という話
・人工分子は天然に存在しないのか―抗がん剤分解物は妖精さんだった話―
・創薬分子が天然から採れた!!と思ったら・・・な話

有機合成化学実験
・Swern酸化の利点
・光延"反転"の話
・実験、爆発:やってはいけない組み合わせ
・モレキュラーシーブスは塩基か酸性か
・TBAFにモレシな話
・モレキュラーシーブスの乾燥法で収率が変わった話
・原料の不純物で反応が行ったり行かなかったりした話

大学講義の初級有機化学
・フィッシャー投影式をジグザグ式に変換する方法
・ニューマン投影式の理解の仕方
・R/S表記やE/Z表記など

2019年10月26日

ブログ始めて10年目らしいですよ

というわけで10年目を迎えたようです。全然更新できてませんけど()

いつの間にやらおかげさまで長寿ブログになっていました。
9年で180ちょいっていうとほんとに1か月に2度くらいしか更新してないってペースなんですが、よー続いたもんだ。逆にこれくらいの頻度の方がやってる方は気楽なんですけどね。


元々大学生あたりからなんかブログやりたい的には思ってて、2010年10月に重い腰を上げてこれを立ち上げました。別に教えるとかそういうことはあんまし考えてなくて、学生のころから疑問だったことを自分で調べて納得するためのモチベーションを持つ+学生やめてもなお自分用に輪講っぽい課題を課して勉強することが最大の目的だったりします。そういった理由から、論文を1報だけ取り上げて紹介するといったことは基本せず、反応や合成法、化学種、元素といった1テーマを決めてそれを取り上げる形を現在もとっています。特に新しい領域やろうとしたときは、自分で調べるだけだと好きなだけハードル下げられちゃうし期限もないしで効率的にならないんですが、こういったブログ書きを自分で課すことでいい感じのプレッシャーになってます。ドMですねはい。

おかげで論文一報一報の紹介は薄いですが(最近著作権とかの関係か、Youtuberの論文紹介とかもなんか論文誌側が圧力かけてるから薄い方が安心ではあるけど)、総説概説っぽい感じに毎度なってしまっているので、更新回数少ないので申し訳ない。個人的には勉強になって満足してるので止める気はないです(ぉ

あとはデータベースとかリンク集作って自分の備忘録にするといったことですね。要するに他人のためというかマジで自分のためにやってる側面がデカいです。実際特殊記号等ショートカットのやり方や「あれあの論文どれだっけ」ってなったとき、自分のブログをググって見に行く始末・・・(おじいちゃん自分で書いたのにわすれちゃったの?


こんな感じのゆるふわ個人ブログでやってたんですが、ここ数年割と読まれていることを(いまさら)実社会でも知りまして、学生のみなさんに多少なりとも影響を与えていたのかと感慨深いやら恐ろしいやら。


ところで「たゆたえども沈まず」って、別にbuzzるつもり一切なかったから別に思い入れとか特にないんですが、漫画「バーテンダー」(原作:城アラキ、作画:長友健篩, ジャンプコミックス)の10巻にある話が好きだったので、そこからとったので特に開高健とか関係くて漫画です。最近でたゴッホの話の本とかも関係ないです。まあ全部元をたどるとフランス・パリ市の標語ではあるんですけども。
ここまでになってしまって若干中二病的なブログ名にしたのはちょっと後悔してますが、そういうこと関係なく一番よくなかったのは


このタイトル、任期付きの人間が付けちゃダメだね!沈んじゃうね!

という点ですかね()

そんなわけであとどれだけ沈まずにいられるかわかりませんが、変わらずもうしばらくお付き合いいただけますと幸いです。
かけんひおわったし来月あたりから再開したいなーという願望。
posted by 樹 at 22:51| Comment(0) | 有機化学雑記 | 更新情報をチェックする

2019年08月01日

天然物の長い名前短い名前の話

(8/1ちょいちょい文章変更, 8/2化合物追加, 8/6 GaichのCanataxpropellane全合成のChemRxivリンク追加, 11/16 21文字と5文字に化合物追加)

夏休み企画ーーーーーーーーーーーーーー、って今こじつけました。

天然に存在する化合物にはいろんな名前が付けられています。構造に準じた国際規約のIUPAC名はありますが、天然有機化合物については通称名もあります。モルヒネやらテトロドトキシンやら、そのバリエーションは圧倒的。単離元の学名からとって命名されるのが多いですが正直命名に決まりもないし、ある種名付けたもん勝ちなので見つけた人の特権でもあります。でも先に見つけたのに注目されず、後から再発見した人が新たにつけた名前の方が定着しちゃったりなんてことも・・・・。

そんな天然物の名前、ものすげー長いやつとか逆にすごい短いやつとかもきっとあるはず!というわけで、そんな天然有機化合物名の最長と最短を追ってみました。

ただし字面通りの名前を追うと永遠に終わらないのでレギュレーションを設けます。dimethylとか9-hydroxyみたいな官能基を表すもの、nor, epiといった接頭辞のあるものは除外します。ただし、「chloro〇〇」という名前だけど、クロロのない「○○」という化合物が存在しない、といったような場合にはセーフとします。それとFK506といったようなシリアルナンバーなど数字のものは除外。A-Zのような識別番号も文字数にはカウントしません。ただし「~ic acid」のacid部分も名称の一部なのでそこはカウントします。

なおチョイスは複雑な多環式骨格、要は頭おかしい構造のものを中心に載せてますので、こんなもん天然にあるんかーって見てってください。描くのめっちゃしんどかった・・・


namelength00.jpg



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posted by 樹 at 09:00| Comment(4) | 有機化学雑記 | 更新情報をチェックする

2019年06月08日

論文の名前を「姓・名」の順で書いた話

この間こんなニュースが出てました。


柴山文科相「氏名の英語表記は名字を先に」 (NHK, 2019/05/21)


"Taro Yamada"じゃなくて"Yamada Taro"にしようって話。確かに中国や韓国などアジア圏は結構「姓・名」の順なのに日本はアレだなーって昔から思っていたのでいいことだと思います。

さて、今回はそんな「姓・名」の順が問題になってしまった話を。


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posted by 樹 at 12:40| Comment(6) | 有機化学雑記 | 更新情報をチェックする

2019年03月15日

博士号出すのに投稿論文って必須なんですかね

なんかブログを新システムに移行せよとか言われたのですが、横幅とかそういう設定が全部リセットされててそれの復旧にめちゃくちゃ手間取って、そしたら修論だのなんだののシーズン来ちゃって更新できる余裕がとてもなかったんですが、気付いたら2か月以上空いてたのね(ヽ’ω`)

ぼちぼち再開したいと思いますがその前に軽い話(軽いのか?)。年末恒例の愚痴ポストをしてなかったので年度末に。いや表題の通り、「博士号を出す、取るのに投稿論文が必須っておかしくね?」って話です。

なお、博士課程学生が責任著者として論文を出していることに関しての話は以前してるのでこちらもどうぞ。今回はそもそも論文いるの?って話です。

博士課程学生が論文の責任著者(Corresponding Author*)になってる話



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posted by 樹 at 12:00| Comment(3) | 有機化学雑記 | 更新情報をチェックする

2018年02月23日

博士課程学生が論文の責任著者(Corresponding Author*)になってる話

もう博士論文公聴会シーズンも終わり、国公立あたりだと修士論文とか卒論発表真っただ中といったところでしょうか。論文かいてるー?

さて博士論文や修士論文は書いてる学生本人だけの単著ですが、科学関係での学術論文は研究室のボスを少なくとも含んだ複数著者によるものが殆どです。そして論文にはかならずその内容についての責任を負う人間がおり、責任著者(corresponding author、コレスポ)と呼ばれます。大概の論文は名前にアスタリスク*がついているのがそのコレスポで、2000年以降の論文だと本人のメールアドレスが発表グループを代表して掲載されています。責任著者、って言うからにはなんかあったら責任取らなきゃいけない人のはずなんですが、なんとなく世間的には単純に『一番偉い人』みたいな認識。あんまり責任取ってないケースが多いような。このコレスポは一人だけとは限らず、共同研究とかのため複数人いることも最近は多くなってきましたが、基本的には研究室を主宰しているボスがコレスポ*として名を連ね、実働部隊の学生やらポスドクやらはなんも付いてないパターンが大多数かと思います(その代わり名前の順番、特に1st authorをめぐって(ry

まあこの辺の裁量は割と学術分野でも変わるので断定的には言えないものもありますが、いずれにせよ、科学や医学では学生のうちからテーマ自分で一から考えて研究するなんて現実的に難しい話なのでこのコレスポ*として論文に載るってことはあまりないし、僕が学生の時はかんがえもしなかったのですが、特にそういう傾向のない化学やバイオロジーの分野でも学生がこのコレスポになるケースもあるようです。

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posted by 樹 at 08:00| Comment(0) | 有機化学雑記 | 更新情報をチェックする