よくアクセスがあるものをまとめておきました。右バーのカテゴリ別も参照ください。

レポート・実験データ等のまとめ
・研究室に貼っておくと便利な表などをあつめてみた(現在も随時更新追加中)
・検索・計算に使える化学サイトをあつめてみた
・特殊記号の出し方・ショートカットキーまとめ
・MS WORDショートカットや特殊アルファベットの入力法まとめ
・Powerpointのショートカットキー
・出版社ごとのオープンアクセス化費用をまとめてみた(有機合成化学向け)
・ネットコンテンツを参考文献に挙げる話
・情報ソースはウィキペディア、な論文の話
・タダで読めるけど・・・-オープンジャーナルのあやしい世界
・最近のOLのはなし

材料化学・自然化学・疑似化学
・ボーイング787の窓の秘密とクロミック材料の話
・アメフラシの紫汁の謎
・タコが光ってもいいじゃなイカ!-青い毒タコ・ヒョウモンダコ科の秘密-
・やけど虫の毒と抗がん活性
・世界一大きい花の臭いの話
・竜の血の赤、虫の赤
・撤回された天然竜血分子が全合成で確かめられた話
・はじけるキャンディ・ドンパッチの話
・危険なDHMO? SDS(MSDS)の話
・水を脱水した話
・高校生が高価な薬分子を格安で作った、という話
・人工分子は天然に存在しないのか―抗がん剤分解物は妖精さんだった話―
・創薬分子が天然から採れた!!と思ったら・・・な話

有機合成化学実験
・Swern酸化の利点
・光延"反転"の話
・実験、爆発:やってはいけない組み合わせ
・モレキュラーシーブスは塩基か酸性か
・TBAFにモレシな話
・モレキュラーシーブスの乾燥法で収率が変わった話
・原料の不純物で反応が行ったり行かなかったりした話

大学講義の初級有機化学
・フィッシャー投影式をジグザグ式に変換する方法
・ニューマン投影式の理解の仕方
・R/S表記やE/Z表記など

2021年03月06日

校正履歴が残ったSupporting Infoの話

2020年論文オブザイヤー回?知らない子ですねえ・・・・(完全にあきらめた


それはさておき、新しい論文が出た時、論文本体だけで(´つヮ⊂)ウオォォ!!!と盛り上がることが大半です。そりゃそうです。性善説で成り立ってるし、ニュースのソースとファクトまで全員が追ってないのと同じです。で、論文はそのためのファクトソースとしてSupporting Information (SI)という、論文本体とは別に用意されているデータ等を載せた別ファイルがあり、投稿時に提出が必須となっています。論文本文ばかりに目が行きますが、元々大変なのにこれまでの数々の輩のせいでデータチェックが非常にというか異常なレベルで厳しくなった今や、労力の大半がこのSI作成とデータ収集に費やされることになっています。でも偉い人ほどザルだな?

その一方、論文本体は購読しないと読めないですが、SIは多くの場合完全にオープンになっていて、誰でも読めるようになっています。そういう意味では、誰でも実験をトレースできるようなスタイルには元々論文誌はなっているのです。実際実験してると、実験方法の参照だったりデータの照合だったりで本文よりも見ることが多いのですが、SIって実はかなり適当で、著者ごとに体裁が大幅に違ってたりします。論文本体は投稿した先の論文誌フォーマットに従って直されるのにね。そのせいか、論文出版後にもかかわらず、SIとして完成稿になってない、特に校正途中と思われるファイルが出されたパターンも見ることがあります。
今回はそんなものを集めてみました。
(実際には探し回って見つけるほど暇じゃないので、これまでに見つけたコレクションから載せてます。コレクションしてる時点で暇人だな?


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posted by 樹 at 21:43| 研究・論文不正 | 更新情報をチェックする

2018年09月08日

勝手に投稿したことをなかったことにしようとした話

そろそろ年末ですね(気が早い

というわけで去年に引き続き、「2018年の論文オブザイヤー」をそろそろ考えていかないといけないなあと思ったり。ちなみにすでに候補が100報超えてて大変なことになっているのは内緒。

2017年有機合成化学論文オブザイヤーを勝手に選んでみた

で、去年のやつのオチは「論文撤回オブザイヤー」だったので今年もそれにしようかと思い候補を探していたのですが(下衆)、あまりにもあんまりな撤回モノがあり、とても1コーナーで収まるような話ではなかったので、短めではありますが独立して書いてみようと思います。


2018Retraction01.png


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posted by 樹 at 23:03| Comment(3) | 研究・論文不正 | 更新情報をチェックする

2015年09月12日

最近のOLのはなし

OL (Office Lady, 和製英語)の話だと思った?
残念!OL (Organic Letters)の話でしたー!


どうも、最近「Chemistryネット界隈では有名な人」と言われた私です。
実世界ではいつまでたっても有名にならないけどな!!!
(その前にお前はコミュ障をどうにか(ry


それはさておき、論文誌も一応雑誌なので、論文や総説だけでなくエッセイやら他誌の最近のネタを取り上げたような記事もあります。また編集長もちゃんといるのでEditorial(社説)というものも、毎号ではないですがちゃんとあります。まあそんな社説なんて通常読みゃあしないのですが、最近のOrganic Letters誌(OL)で、論文不正に関してEditor in Chiefであるペンシルバニア大のAmos B Smith III教授激おこ案件な話が出てたので紹介してみます。

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posted by 樹 at 23:35| Comment(5) | TrackBack(0) | 研究・論文不正 | 更新情報をチェックする

2015年06月12日

研究データの仮置き?の話

「カリオキ」っていうと、欧米人が『KARAOKE』を発音してる風に聞こえるよ!おすすめ!(何の話だ

それは置いといてタイトルの話。昨年2014年は最初から最後まで研究不正でにぎわった年でしたね。このブログでもデータおよび図を既存文献から丸コピペした論文の話を載せました。

データ図がコピペされる話

そんな2014年12月に行われたR研のびっくりな茶番処分会見のウラで、T大の某研究室の不正に対する調査と最終処分が公開されていました。人員的な被害はこっちのが広範囲なんですけどね、どさくさでコソーリやった感。こちらの方はちょっと前にやらせという不正でお馴染みのNHK「クローズアップ現代」でも取り上げられていました。

東京大学が分子細胞生物学研究所・加藤茂明研究室における 論文不正に関する最終調査報告を発表 (日本の科学と技術)
(上の伏字はなんだったのかというリンクの貼り方_(:3 」∠)_)

ほんでその手口はというともはや定番の写真の切り貼りの他、『仮置き』というものがあったそうで。『仮置き』とはなんぞや?というと、どうやらまだデータが出ていないうちから仮想的なデータを原稿上に置いておいて、データが集まったら本物と差し替える、ということのようで、発覚しても『本物に差し替え忘れた』という言い訳もできなくはないですね。そもそもそれをやる意味が一切わかりませんけど。

とまあ個人的には「仮置きってなんなん?やる意味あるの?」と思っていたんですが、それに関連しそうな話を。

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posted by 樹 at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究・論文不正 | 更新情報をチェックする

2014年06月22日

データ図がコピペされる話

何やら博士論文がコピペされまくってる話で盛り上がってるらしいですね(今更それ?
ちょうど一年前くらいに、博士論文がネットで公開されるようになることについて、
『ネットアクセスのしやすさも手伝って、粗探しされてネット上にさらされたりしやしないかとちょっと心配』
と書いたんですが、まさか一年もたたずににそれが現実になって各地で山火事大炎上になるとは思いもしませんでしたねえ(白目
これでまた博士論文非公開とかにならなきゃいいんですけど。

博士論文のネット公開化と引用の話

コピペ、他人の文章などを剽窃するのは論文でなくても色々な世界で問題になっているらしいですね。それもあって最近は文章コピペチェッカーみたいなものまで開発されて大学等でも導入が進められています。

しかし、文章と違って図表に関してはそういう検索をかけづらいこともあり、なかなか図表のコピペチェックは困難です。特に生物を扱う分野では写真を多く扱うために問題になるようですが、有機合成化学の分野でもこれに無関係とは言えません。論文中は別にやったことを示すだけの自作のスキームだらけなのでコピペもくそもないですが、問題は実験項(Experimental section)の部分、特にNMR表にあります。

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posted by 樹 at 19:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究・論文不正 | 更新情報をチェックする