2010年11月06日

cookbook chemistry (2)

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前回の続き。

Cookbook chemistry、つまり「レシピに乗っかるだけの創造性のない化学」の話を前回しました(半分くらい普通の料理の話をしていたような気がしますが気のせい気のせい)。"Cookbook"と書かれてはいますが、料理本においても書いた本人の物を実際にどれだけそのままフォローできるかというと実際にはかなり難しいでしょう。なぜならば
・塩 一つまみ
・胡椒 少々
・ひと煮立ち
・しんなりするまで

と、ぱっと思いつく表現を出してみましたが、肉や魚の主材料が定量的に示されているのに対し、サイドの味付けや調理法に関しては料理者の解釈でどうにでもなる実にアバウトなものが多いのです。適当にやってもまあレシピ通りならそれなりに食えるものはできるでしょうが、じゃあ店で出せるかというと別問題。レシピ通りにやってもうまくいかない、なんか味が薄い、焦げたなどと言ったレシピには出てこないことに起因する問題点を挙げ、原因を究明し、改良していくと言った姿勢が重要なのです。

が、レシピまんまで満足しているとそういった問題を放置(もしくは気付かない、レシピがそうなってるんだからそんなもんなんだろう)し、眼前の宝の山を逃したりすることもあるかもしれません。
そこで今回はこのcookbook的な考えによって痛い目を見たという例を紹介します。

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posted by 樹 at 02:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 食べ物・料理化学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月02日

cookbook chemistry (1)

"Cookbook chemistry"という言葉があります。試薬や原料をレシピ通り混ぜるだけのルーティンな仕事を揶揄した言葉で、工夫、考察のない結果を見るだけの研究姿勢に対しての戒めの意味で使われたりもします。

が、料理好きな筆者個人的にはこの言葉好きではありません。料理というものが「レシピ通り作るだけの底の浅いもの」ということを前提としたような言葉に聞こえるからです。
What's Cooking in Chemistry: How Leading Chemists Succeed in the Kitchen (Erlebnis Wissenschaft) [ペーパーバック] / Hubertus P. Bell, Tim Feuerstein, Carlos E. Güntner, Sören Hölsken, Jan Klaas Lohmann (編集); Wiley-VCH (刊)
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posted by 樹 at 01:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 食べ物・料理化学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする