(8/5,6ちょいちょい修正追記)
なんかまた某省の改革(笑)でこっちが振り回されるようで。
国立大教員、業績給拡大へ 年功序列にメス (日刊工業新聞, 7/30)業績給だけだと聞こえはいいですが、リンク先の図の通り、基本給を激減させたうえでの成果給なのでまあ金減らし以外の何物でもないわけで。まあ某省の悪口はみんな言ってるからここでは言いません。一律減点のアレでなんか裏口だの助成がらみの癒着とかから矛先それてニヤニヤしてそうですがさっさと解体されてくださいどうぞ。
個人的に気にしてるのがその業績のカウントの仕方。大学に依るんでしょうけど、話題になってる(?)高知工大だと論文の「コレスポ・1st著者」という項目も考慮されるようです。ところで「発表・講演の採択率」も評価項目にあるんだけどこれいちいち応募者数とか調べなきゃだめなの?めんどくさ。
最近はだいぶ減りましたが、今でも部下の業績でも大ボス「だけ」に*が付いて、かつ学生を1stにするところが結構あります。1stは学生でもいいんですけど部下スタッフの業績なのに*が付いてないので、よそ(国外・分野外)から見ると全部ボスの吸い上げとして大ボスだけが評価される話にもなります。
アレのアレでボスだけアレしたとか有名。で、これまでは単なる業績の収奪だけで済んでたけど『内輪ではみんなわかってるからへーきへーき』っていうところでまだどうにか我慢もされてきたわけですが(それもどうよ)、こういう給与での評価に関係する項目が出てくる(基本給は減る)と、業績以上に生活にかかわる
『ボスによる給料の収奪・吸い上げ』にもなってくるんではないですかね。それこそ訴訟バンバン出てきそう、というか出てきて揉めりゃ良いのよ。一般向けにも「上司に業績奪われた!」って言われるより「上司に給料奪われた!」っていう方が食いつきよくなるし。
もう一つの問題がインパクトファクター(IF)。本来雑誌そのもののインパクトであって個別論文の評価ではないのですが、現実問題としてそれを業績の指標に使われている例は山ほどあります。その上
IF値を足すだの掛けるだのもはや本来の意味とはかけ離れまくった、単なるドラゴンボールでいうところの戦闘力みたいな使われ方しかしなくなっております。お隣のどっかの機関だと
IFの合計が20ないと学位をやらないとかいうところがあるってだいぶ前聞いたし、うちも業績評価に投稿論文の雑誌インパクトファクターを出せとだいぶ前から言われております。
先の高知工大でもそのような評価をしているようで(サイトのJournal Citation Reportsがそれ。Q1-4のカテゴリは全IF評価対象誌を分野ごとで分け、それの上位4分のXに該当するかを表す。つまりQ4は上から4/4なのでドベクラス)、いいとこに出すとおちんぎんいっぱいもらえるシステムはこれから全国でますます広がるでしょう。
となると、だれがIF値低いところなんかに出すかちゅうねん!雑誌のIF値向上運動なんかはそんなもん上がりきった人間がやれよ派なんですが、もろに給与にかかわってくる(出しても金としての評価がない)となると職位関係なく投稿にはネガティブにしかならないでしょうね。まあ総説投げとけば労力としては少ないか。あと、IF値って2年たたないと数字が付かないので、たとえそれがNatureの
増やすのいい加減にしろよ姉妹紙であったとしても新興論文誌に投稿した論文業績の評価もこれでは底辺扱いになってしまいます。そうなるとやっぱり新しいところにも出すモチベーションというのは低くなるでしょうなあ。
さて、そんな問題だらけなのにIFの支配がますます広がる中、こっちとしてもそれなりに対応が必要となってきます。特にIF値の合計などは実際いろいろなとこで要求されるので都度調べるの実にめんどくさいし、なんせ
IF値は毎年変わるのでまとめたところで翌年には使えない(;´Д`)
というわけで、今までの論文のIF値を簡単に集計するためのエクセル
方眼紙・神エクセル表を作ったので自分用メモもかねて置いておきます。
と、偉そうな書き出しをしましたが、
単にTBSの「インパクトファクター合計値を競うことで院長になれる某ドラマ」に感化されただけですはい(実際原案は4月から構想は5月からあった、こう書くとなんか壮大な感じするけどめんどくさくてやってなかっただけですはい)。
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