2013年12月05日

事故・安全に関する論文から色々―完全な安全って難しい―

プロセス合成がメインの論文誌Organic Process Research & Developmentの最近でた論文で、主に事故・安全に関する話ですが面白い論文があったので載せてみます。

続きを読む
posted by 樹 at 10:00 | Comment(4) | TrackBack(0) | 事故・爆発・毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月20日

試薬を飲ませた話

前回「更新頻度が落ちる」と言ったな、あれは嘘だ(何

塩酸を水で薄め生徒に飲ませる 愛知、中学教諭が「罰」
(朝日新聞)

生徒に希釈塩酸飲ませる=実験ミスで罰、健康被害なし−愛知(時事通信)

学校での体罰やらなんやらが話題に上っていますが、遂にはこんな話まで。実験ミスの内容が危険を伴う重大なものだったのかそうでないのかも気になるところですが(そうでないならコラッ!ぐらいで済む話だし、うまく結果が出ないというだけならそれはちゃんと考察の対象であり怒られるものではない)、塩酸飲ますってなにそれ。既に化学関係ブログやまとめブログも含めいろんなところで反応がでています。続きを読む
posted by 樹 at 03:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 事故・爆発・毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月15日

危険なDHMO? SDS(MSDS)の話

DHMOという化学物質をご存知でしょうか?

--------------------------------
DHMOとは

CASナンバー7732-18-5を与えられた酸性雨の主成分で、金属を腐食させるだけでなく、悪性腫瘍の患者からも検出される低分子化合物。防虫剤剤散布に用いられ、洗浄後も残存し悪影響をもたらす化学物質としても知られている。
なお、DHMOとはDiHydrogen MonoOxideの略であり、組成式はH2O。
要するにただの水。

大概は、知りもしないのに言葉だけで大騒ぎする人を揶揄する(もしくは釣る)為に用いられ、化学者コミュ内ではMMR的なネタ(「DHMOが風呂場から検出された!」「な、なんだってー!?」等)として使われる。

そもそものDHMOネタの起源とかはこちら(wikipedia)
--------------------------------

と、ただの水に大仰な名前を付けただけなんですが、知りもしないDHMOを一言聞いただけで危険物質だとわめきたて、んで真相を知って逆切れするパターンが後を絶たない気がします。まあ引っかける書き方もいかんのでしょうけどおかしいですよね、正体も分からないのなら恐れることも喜ぶことも出来ないはずなんですが・・・(本来「酸性雨の主成分うんぬん」いう詳述とセットで使われるのに、detailもない「DHMO検出」ってだけも大騒ぎするからもうね・・・)。

まあそんな水は安全だとはっきり分かっているわけですが、その他化学物質の安全性はよっぽど一般に知られているものでない限り知識として持ち合わせていない場合が殆どであり、取り扱いには慎重にならないといけません。そんな試薬等化学物質を安全に取り扱うための情報を記載したSDS(旧MSDS)[(化学物質)安全性データシート、(Material) Safety Data Sheet]というものがあり、これを見て試薬等の安全性や、何か起こった時の対処法などの情報を得る人も多いでしょう。ところで、そもそもSDS(MSDS)とはどういうものなのでしょうか。

---------------------------------------------------
2014.7.23追記
昔はMSDSと呼ばれていたのですが、国連GHS準拠の規格に変更になり最近はSDS(安全性データシート)と呼ばれるようになりました。
---------------------------------------------------

続きを読む
posted by 樹 at 10:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 事故・爆発・毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月08日

TMSジアゾメタンの話

カルボン酸や酸性度の高いフェノールをメチル化するのに良く使われるのがジアゾメタン、TMSジアゾメタン。メチルにジアゾ基がくっついている単純な化合物で、TMSジアゾメタンの場合はそのメチル基のHの一つがtrimethylsilyl基に置き換わったものです。

ジアゾメタンとTMSジアゾメタン.jpg

続きを読む
posted by 樹 at 21:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 事故・爆発・毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月31日

実験、爆発:やってはいけない組み合わせ

つい先日東京の大学の研究室で爆発事故があり、指が吹き飛ぶと言った事故があったようです。詳細は未だ不明ですが、化学に限らず実験は危険と隣り合わせであることをつい忘れがちです。筆者もB4の時に近くの研究室での爆発を目の当たりにしていますし、研究室での火柱も何度も見ています。こういうのは言っても分からないものなので研究室入りたて位の頃に一度体験しておくのが一番クスリになるんですが、命がかかっているのでそうも言ってられません。UCLAでのt-BuLi(空気に触れるだけで火が出る、通常溶液なのでシリンジから火が出る、いわゆる火炎放射器状態)での死亡事故は有名ですが、気をつけてもこういった不慮の事故が起こってしまう一方で、実験者による明らかなミスでの事故も多くあります。こういう場合「知らなかった」では済みません。死ぬのは本人ですし。試薬によってはやってはいけない組み合わせも存在します。そんな中から今回は一つアジドの話。続きを読む
posted by 樹 at 02:28 | Comment(5) | TrackBack(0) | 事故・爆発・毒物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする