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2018年08月05日

論文インパクトファクター合計値などを集計するエクセル表を作ってみた

(8/5,6ちょいちょい修正追記)

なんかまた某省の改革(笑)でこっちが振り回されるようで。

国立大教員、業績給拡大へ 年功序列にメス (日刊工業新聞, 7/30)


業績給だけだと聞こえはいいですが、リンク先の図の通り、基本給を激減させたうえでの成果給なのでまあ金減らし以外の何物でもないわけで。まあ某省の悪口はみんな言ってるからここでは言いません。一律減点のアレでなんか裏口だの助成がらみの癒着とかから矛先それてニヤニヤしてそうですがさっさと解体されてくださいどうぞ。

個人的に気にしてるのがその業績のカウントの仕方。大学に依るんでしょうけど、話題になってる(?)高知工大だと論文の「コレスポ・1st著者」という項目も考慮されるようです。ところで「発表・講演の採択率」も評価項目にあるんだけどこれいちいち応募者数とか調べなきゃだめなの?めんどくさ。




最近はだいぶ減りましたが、今でも部下の業績でも大ボス「だけ」に*が付いて、かつ学生を1stにするところが結構あります。1stは学生でもいいんですけど部下スタッフの業績なのに*が付いてないので、よそ(国外・分野外)から見ると全部ボスの吸い上げとして大ボスだけが評価される話にもなります。アレのアレでボスだけアレしたとか有名。

で、これまでは単なる業績の収奪だけで済んでたけど『内輪ではみんなわかってるからへーきへーき』っていうところでまだどうにか我慢もされてきたわけですが(それもどうよ)、こういう給与での評価に関係する項目が出てくる(基本給は減る)と、業績以上に生活にかかわる『ボスによる給料の収奪・吸い上げ』にもなってくるんではないですかね。それこそ訴訟バンバン出てきそう、というか出てきて揉めりゃ良いのよ。一般向けにも「上司に業績奪われた!」って言われるより「上司に給料奪われた!」っていう方が食いつきよくなるし。


もう一つの問題がインパクトファクター(IF)。本来雑誌そのもののインパクトであって個別論文の評価ではないのですが、現実問題としてそれを業績の指標に使われている例は山ほどあります。その上IF値を足すだの掛けるだのもはや本来の意味とはかけ離れまくった、単なるドラゴンボールでいうところの戦闘力みたいな使われ方しかしなくなっております。お隣のどっかの機関だとIFの合計が20ないと学位をやらないとかいうところがあるってだいぶ前聞いたし、うちも業績評価に投稿論文の雑誌インパクトファクターを出せとだいぶ前から言われております。

先の高知工大でもそのような評価をしているようで(サイトのJournal Citation Reportsがそれ。Q1-4のカテゴリは全IF評価対象誌を分野ごとで分け、それの上位4分のXに該当するかを表す。つまりQ4は上から4/4なのでドベクラス)、いいとこに出すとおちんぎんいっぱいもらえるシステムはこれから全国でますます広がるでしょう。

となると、だれがIF値低いところなんかに出すかちゅうねん!雑誌のIF値向上運動なんかはそんなもん上がりきった人間がやれよ派なんですが、もろに給与にかかわってくる(出しても金としての評価がない)となると職位関係なく投稿にはネガティブにしかならないでしょうね。まあ総説投げとけば労力としては少ないか。あと、IF値って2年たたないと数字が付かないので、たとえそれがNatureの増やすのいい加減にしろよ姉妹紙であったとしても新興論文誌に投稿した論文業績の評価もこれでは底辺扱いになってしまいます。そうなるとやっぱり新しいところにも出すモチベーションというのは低くなるでしょうなあ。



さて、そんな問題だらけなのにIFの支配がますます広がる中、こっちとしてもそれなりに対応が必要となってきます。特にIF値の合計などは実際いろいろなとこで要求されるので都度調べるの実にめんどくさいし、なんせIF値は毎年変わるのでまとめたところで翌年には使えない(;´Д`)

というわけで、今までの論文のIF値を簡単に集計するためのエクセル方眼紙・神エクセル表を作ったので自分用メモもかねて置いておきます。
と、偉そうな書き出しをしましたが、単にTBSの「インパクトファクター合計値を競うことで院長になれる某ドラマ」に感化されただけですはい(実際原案は4月から構想は5月からあった、こう書くとなんか壮大な感じするけどめんどくさくてやってなかっただけですはい)。



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まずは必要な表をそろえましょう。とりあえず、「全論文」のIF合計値、全論文数と最近5年間の論文数を集計できる表を作ります。合わせて全論文中「1st, コレスポ著者としての論文」に対しても集計できるようにします。最近5年間のIF合計値とか集計してもいいんだけどあまり用途なさそうなのでとりあえず必要度の高いこれらだけにします。

Excel1_TotalPaperIF.jpg


次に作るのが「論文誌の名前」と「そのインパクトファクター値」をまとめておく表、ついでに「該当論文誌に投稿した数」も集計できるようにしておきましょう。論文誌の名前はフルネームで書いてもいいんだけど和文誌ならともかく英文誌であれば略称で書いた方がいいかなという印象。インパクトファクター値もここは手動入力です。なお、雑誌毎の個別IF値は毎年自分で調べて更新してください。一度完成させてしまえば論文リストの更新以外でいじるところはここだけになります。
(※同日追記:嘘つきました、あとで出てくる「最近5年間」の項目も関数の数字を毎年いじることになります)

Excel2_AbbreviationEachPaperIF.jpg


そして最後に、これまでに投稿した論文のリストを作ります。いちいちExcelに放り込むのはめんどくさいですが、全く集計してない人はいないはずなのでこれまでに作ったものからコピペしていってください。個人的には1次ソースの情報量が多い方が後々やりやすいのでDOIやカバー採択などの情報も入れています。キモとなるのは

・論文の通し番号を古い方からつける(一番左)。
・「1stもしくはコレスポ著者かどうか」を判定するセルを用意する。
 個別に判定させたい場合にはさらに分ける。
・「論文誌名」を独立したセルに入れ、入力する名前を先ほどの表と同じ表記にする。
 (例えば上でJ. Org. Chem.にしていたらこの表でも必ずJ. Org. Chem.にする)
・年数も独立させる(左から2番目)。
・インパクトファクター値を入れるセルを用意する
 (クリックして拡大したらわかるけど真ん中らへんにあるやつ)。


Excel3_TableofPaper.jpg

「コレスポかどうか」のセルには適当な記号を決めて入れておきましょう。

Excel4_TableofPaperCorresp.jpg


さてここからが本番。先ほどの「自分の論文リストのIF値のセル」に以下の関数を放り込みます。

=VLOOKUP(現在の論文の「論文誌名」セル, 上で作った論文誌毎IF値リストの範囲, 2, FALSE)

これは
「現在の論文の誌名」と「論文誌リスト毎IF表にある一番左列(つまり誌名のリスト)」が「一致した場合(FALSE)」に「表の2列目の値を返す(2)」
関数です。つまりこれで上のリストと照合し、セル内にその雑誌のIF値が入ることになります。
注意点としてはこの関数を下にどんどん引っ張ってコピーすると照合する表の範囲もずれちゃうので、「$」などを使って範囲を固定してください(例:D$7:E$31)。


Excel6_VLOOKUP.jpg


次に、「雑誌毎IF値リスト」の隣に作っておいた「論文誌毎の投稿数」のセルに以下の関数を入れます。

=COUNTIF(自分の論文リストの誌名セル範囲, 一致させたい誌名セル(実質同じ行にある論文誌))

これは
「論文リストの誌名」のなかから「左側にある誌名」と一致した個数をセルに返す
関数です。したがってこのIFリストと自分の論文リストとで誌名の表記を同じにしておかないと正しい値が入ってきませんので注意。これも関数引っ張ってコピーすると範囲がずれるので固定させましょう。これで論文誌毎の論文数が入ります。

Excel7_COUNTIF.jpg


そして最後にそれらを集計する表。まずは全論文について。
「全論文数」については通し番号を古い方からつけてあるので、論文リストの一番上の通し番号のセルを放り込んでおきましょう。

「全論文の合計IF値」については

=SUM(論文リストのIF値範囲)

として総和を出しましょう。


「最近5年間の論文数」は

=COUNTIF(論文リストの年数の範囲, ">=2014")

として2014年以上の該当セル数を出せばOK。総和を取りたい年数を変えたい場合には数字を適宜変更してください。


そして1st,コレスポの論文数の集計ですが、
「全論文数」については

=COUNTIF(論文リスト中の該当するかどうかを判定するセルの範囲, "決めたマーク")

とすればOK(上の例では目印を〇にしていたのでここでは"〇"とすればよし)。


そして「1st orコレスポ全論文数の合計IF値」の集計には

=SUMIF(論文リスト中の該当するかどうかを判定するセルの範囲, "決めたマーク", 論文リストのIF値セル範囲)

を用い、
「1st orコレスポを判定するセル」の値が「決めたマーク」と一致したものだけ「IF値セル範囲の中から和を取る」
ようにします。


最後に「1st,コレスポの最近5年間の論文数」ですが、条件を2つ使って計算します。

=COUNTIFS(論文リスト中の該当するかどうかを判定するセルの範囲, "決めたマーク", 論文リストの年数範囲, ">=2014")

これは
「リストの中の判定セルの中身」が「決めたマーク」に一致し、且つ「論文リストの年代」の中から「2014以上」のものの個数を返す
関数です。

Excel8_totalIFFunction.jpg


これでインパクトファクター集計リストの完成です。
こんなもん分野ごとで全体的に高く出るとこと低いとこばっかな分野あるんだから、実にアホらしい気もしますが世の要求だから仕方ない。
というわけで早速集計結果を見てみましょう。


Excel5_Results2.jpg


  ( ゚д゚)    
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_
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     ̄ ̄ ̄
  ( ゚д゚ )   
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まああれだ、ChemLettとかBCSJとかHeterocyclesのインパクトファクターが5万くらいになれば解決だな!(白目

ーおまけー
インパクトファクター談義でいつも真っ先に思い浮かぶのが「たった1報で論文誌のIFを25倍に引き上げた」以下の話。もうSheldrickとかGaussian関係者に書いてもらって引用強要してもらえば速攻でIF値爆上げするんじゃないですかね。

さすがのSheldrick先生「SHELX が与えた衝撃」(研究者ツールのブログ)


posted by 樹 at 17:30 | Comment(0) | 化学とネット・PC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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