2014年07月18日

サンシャイン水族館「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もうどく展)」に行ってきた

なんか毎年夏あたりに『○○展行ってきた』なこと書いてる気がしますが(なお2年前は元素のふしぎ展、去年はダイオウイカの深海展)、今回はサンシャイン水族館で7月12日から始まった特別展示、その名も

毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もうどく展)

をそこに展示していた生き物(の一部)の写真を毒の構造式(+その毒を持つ展示生物)とともにレポートします。

毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もうどくてん)〜毒を持つ生き物〜
2014年7月12日(土)〜9月28日(日) 10:00〜20:00 [サンシャイン水族館]


猛毒展.jpg

中身としては水族館なので基本水槽の中に色々飼ってるのを展示してるわけですが、魚だけではありません、両生類、爬虫類、昆虫、哺乳類と様々な毒持ちの方々もいたりします。そしてそれらの毒成分が何であるか、とかその強度をLD50値を基準にレベル分けして表示してあるので意外と化学寄り。とはいっても構造式は書いてありませんけどね。


スベスベマンジュウガニ.jpg

↑思ってたより小さかったスベスベマンジュウガニ。こんなんでも全身にフグ毒テトロドトキシン持ちなのでヤバいやつです。名前通りスベスベするかどうかは謎。


テトロドトキシン.jpg

フグ毒モノとしては他にもフグ類の他に青く光るフグ毒タコ、ヒョウモンダコも展示されています。ただ、ヒョウモンダコとかのいるエリアはなぜかゴジラとタイアップしてるスペースらしく、そちらに力を入れているせいか、毒成分やその特徴、強度などに関する記述が他より薄くなっててちと残念。もっというとこのヒョウモンダコ、年々生息域が北上して湘南とかでも確か見つかったりしてるらしいのでその辺の注意喚起とかしといたほうがいいのでは、とも思ったり。そのヒョウモンダコについては取り上げた漫画や青く光る仕組みなどを以前挙げたpostに色々書いてるのでそちらもどうぞ。

・とある漫画とフグ毒とタコの話

・タコが光ってもいいじゃなイカ!−青い毒タコ・ヒョウモンダコ科の秘密−


アデヤカキンコ.jpg

↑サポニン類の毒をぶちまけるナマコの仲間、アデヤカキンコ。
_人人 人人_
> あでやか <
 ̄Y^Y^Y^Y ̄ 

サポニン類.jpg
サポニンはめちゃくちゃ種類があるのでこのナマコがどういった化合物を出してるのかはわかりませんでした。とりあえずサポニン毒らしいのでこんな感じのだと思っといてください(適当


スベスベマンジュウガニとかアデヤカキンコとか変な名前のやつの写真しかないじゃねえか!!!
いやいや、ちゃんとありますよ?

イソギンチャク.jpg

フグ毒以上の毒であるパリトキシンを持つイソギンチャク類。毒性の強さもさることながら、非タンパク・ペプチドの超巨大分子であることも特徴。ほかにもこの毒を持つ魚としてソウシハギも展示されています。

Palytoxin.jpg

ハコフグ.jpg

ハコフグ類。かわいらしいのでペットとして人気らしいですが、こいつは体表から毒成分のパフトキシンを出すので飼育、他種との混泳は難しいようです。下の構造からわかるように極性部位と非極性部位がはっきり分かれており界面活性剤、つまり石鹸の分子のような構造をしているので、毒を出した後は水面が泡立つそうな。ちなみに水槽飼育で毒を出しまくると、その毒で自分も死んじゃうので注意。

パフトキシン.jpg

ハナミノカサゴ.jpg

毒のある魚としては比較的有名なミノカサゴ。この特別展の展示パネルにはその毒成分としてカラトキシン(charatoxin)が挙げられていました。ジチオラン骨格を持った化合物でどこが作用するのかわかる人には良くわかる感じの構造。でもあとあと調べたらこのカラトキシン、オコゼとかの毒成分らしく、ミノカサゴの毒についてはタンパク毒だっていう論文一杯引っかかったんですけど、合ってるのこれ???

カラトキシン.jpg


その他にも色々な海洋生物だけでなく昆虫両生類哺乳類植物などが特別展で見られます。そのうち毒成分が分かっているものを下に挙げておきます。ただ、こういった毒に関しては不安定なタンパク毒や複合毒である場合も多く、成分が不明の物もいっぱいあります。実際展示されているうちの1/3くらいは毒成分がよくわかっていないものだったりするのです。というわけで下に挙げた生物以外にも展示されているのでおたのしみに。

その他の毒.jpg


感想としてはまあ海洋生物はもっといてもよかったんではとも思いましたが意外にマニアックなやつもいたので入場料600円で見れるなら十分ありな展示でした。ただ、先ほどのカラトキシンの件もそうだし、ちょっと間違いが気になってしまいました。たとえばパネル展示にあった毒鳥ピトフーイの毒成分の名前が『ホバトラコトキシン』となってましたが正しくは『ホモバトラコトキシン』です。なんやねんホラって、って思って帰って調べてみたら間違ってたという。この辺気にするの超ごく一部だしその場じゃ確認できないからなかなか指摘はできないっす。あと個人的にはキロネックス(オーストラリアにいる超強力毒クラゲ)とかカツオノエボシとか見たかったなあ(´・ω・`)

バトラコトキシン.jpg

なお、毒ヘビや上に挙げたヤドクガエルはこの特別展示「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もうどくてん)」にはいませが、サンシャイン水族館の本体展示の方では複数種類が展示されています。怒髪天を衝くレベルの某案件で気が滅入る最近ですが、この機会にぜひ本館の方でも確認しておさかなやクラゲで癒されてください(毒で癒されるとか逆にこえーよ)。

ちなみに水族館本体の入場券を持ってるとこの特別展示が半額になるので、本館行ってからこの「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もうどくてん)」に行くとお得ですよ!もっというと、サンシャイン水族館の年間パスポートは2回行くだけで元が取れる超お得っぷりなので水族館スキーのみなさんはこちらもどうぞ!(サンシャイン水族館の方、こんな感じでプッシュすればいいっすか?チラッチラッ

新・海洋動物の毒―フグからイソギンチャクまで

塩見 一雄,長島 裕二 成山堂書店 2012-12
売り上げランキング : 648461
by ヨメレバ
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/401846264

この記事へのトラックバック