新しい魅せ方-プレゼンツール"Prezi"-: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-
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材料化学・自然化学・疑似化学
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・モレキュラーシーブスの乾燥法で収率が変わった話
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大学講義の初級有機化学
・フィッシャー投影式をジグザグ式に変換する方法
・ニューマン投影式の理解の仕方
・R/S表記やE/Z表記など

2011年11月20日

新しい魅せ方-プレゼンツール"Prezi"-

そろそろ卒論やら修論やらの時期ですが、成果発表や授業などいろんなプレゼンテーションは現在ではほとんどがパソコンを使ったものになっています。昔はOHPとかだったんですけどねぇ、再利用とかめんどくさかったなあ(遠い目

そのパソコンを使ったプレゼンテーション、特に学会発表ではそのほとんどがofficeのpowerpointかmacのkeynoteと言ったプレゼンテーションソフトで行われていて、プレゼン=パワーポイントくらいの感じすらあります。

そんな中、ある機会で参加した講演会(化学)で全く新しいスタイルのプレゼンテーションを目の当たりにしました。というわけで今回はその新しいプレゼンテーションツール"Prezi"を紹介します。


Preziはクラウドベースのネットアプリケーション型プレゼンテーションツールで、win/macとも使用可能。完全なAdobe Flashベースなので、パワポのようにソフト(有料)が入ってないと開くことすら出来ないという事態も起こりません。また、flash非対応であるiPadでも"Prezi for iPad"が用意されているので使うこと(再生・プレゼン)が可能です(編集は無理っぽい)。リリース自体は2009年で、IT分野やビジネスプレゼン関係の人の間では既に話題になっていたようです。

これだけなら別にパワポやkeynoteでもいいわけですが、Preziの最大の特徴はその表示方式がこれまでと全く異なるところにあります。
これまで使われてきたPowerpointやkeynoteが「紙芝居的にスライドを一枚一枚順に渡っていく」ものであるのに対し、Preziは「一枚の広大なキャンバス・ポスター上を縦横無尽に動き回る」というこれまでにない斬新なスタイルであるのが特徴です。感じとしてはA0のポスタープレゼンテーションの解説を受けているようなものだと思ってください。つまり、プレゼン=スライドショーと言ったイメージを完全にぶっ壊し、スライドという枠を捨て去ったすさまじい表現の自由度を持ったプレゼンテーションツールなのです。

特にズームイン・アウト・回転の機能が強力で、その視覚的に訴える力はパワポ・keynoteよりも遥かに強くいものがあります。どれだけ強力かというと、ある図を思いっきり拡大した中に次のオブジェクト(スライド)を放り込むことも可能で、極めて情報が濃く、かつ、一画面上が情報過多にならない(拡大しなければ次が見えないので)図を作成できるのです。例えば『単離元の生物・植物の写真を出してズームイン→化合物の構造が出てくる』と言った使い方をすれば、『その中から見つかったんだな』ということが、化学を知らない人でも強くイメージ出来るわけです。こういう使い方はパワポには出来ないので、この機能を存分に使うことがPreziでのプレゼンの鍵といえるでしょう。

と、ここまで文章で書かれたところで「なんのこっちゃ?」となっていると思いますので、突貫でPreziプレゼンを作ってみました。直接uploadする方法もあるっぽいのですが、よくわかんないので動画@youtubeにしました。なお、分類やらなんやらはすっごい適当なのでそのへんはご勘弁を・・・

このブログだとこれ以上でかいのを貼り付けられないので、拡大してご覧になるとよいかと思います(文字見えないし)。それと画質が悪いのはPreziではなく録画とyoutubeのせいです。ご了承ください。またflashで動作することを示すため敢えてAdobe flashのバーの部分も録画していますが、実際のプレゼンでは全画面表示によってバーの部分は隠すことができます。

デモ用で作ってるからいつもより余計に拡大縮小大回転してるよ!
(`・ω・´) シャキーン

こんな感じで、これまでのスライドショー的プレゼンとはまるで違うものだということがお分かりいただけたかと思います。自由に移動しているようにも見えますが、実際にはカメラを停止する位置をあらかじめ決定し、それをつなげた"Path"の通りに再生しています。今回はクリックで先に進めていますが、レーザーポインタ等での遠隔操作にも対応しているらしいです。オンラインで作成したファイルはダウンロードする際に.exeファイルとして落とされるので、再生先PCにソフトが入っていなくてもオフラインでも使えるようになっています。

見ての通り拡大縮小やジャンプを繰り返すので、例えば分野横断型・マルチトピックスの講演やaccount、Reviewだけでなく、一般市民向けの講演・フォーラムなんかには非常に効果的だと個人的に思いました(一般向けの場合聴衆を寝かさないという意味でも)。また論文紹介などでも触媒サイクルを拡大して見やすくさせることもできますし、化学じゃない場合でも拡大縮小機能を利用して
・太陽系惑星図を持ってきて「はやぶさ、はじめてのおつかい」
・日本地図をつかって「全国ラーメン食べ歩き日記」
・海外学会行脚「こんなとこ行ってきました」
なんてプレゼンにも効果がありそうです。

逆に個人的には単発のリニア型の全合成報告などにこれを使ってしまうと分かりづらくなる気がします(スライド型の方が一方向に向いているので分かりやすい)。但しフラグメントに分ける収束型合成戦略による全合成の場合には『次はこの部位、こんどはこっち』といった風に見せられるので有効かも。あと修論・卒論発表や年会A講演位のボリュームのプレゼンに対してPreziを使うとビジュアル的に忙しくなるだけで却って分かりにくくなると思われますし、自由度が高すぎるため、パワポなどでの基本的な見せ方、スライドの作り方を身に付けた人が作らないと無駄に動き回る&ビジュアルに踊らされただけの中身の薄い酷い物が出来上がる気がすごいするので、学部生や修士生の使用は個人的にはお勧めできません。まあ無駄にに回転とかしなければいいんでしょうけど、なるべくならパワポ等で基本的なプレゼン方法を身につけてからにしましょう。回転ズームとかしないで縦横斜めにスライドさせるだけならパワポと同じ使い方で行けるとは思いますが、基本的にはプレゼンに慣れた博士学生以上の人向け(使い方考えたら主に研究員~教員?)かもしれません。

ちなみに基本的にPreziは有料ですが、お試し版は30日タダで使用可能。またアカデミックプランであれば完全にフリーでライセンスを取得することが可能です(※ただし、大学からのメアドでの登録が必須)。作業がオンラインなのでネットにさえつながっていればどのパソコンからでも編集ができます。ソフトの有無の心配がいらないわけです。

と、ここまで「すげーーーーー!!!」ってなことばっかし書いてきましたが結構欠点はあります。

・基本的にオンラインでしか編集できない
⇒ファイル自体はDLしてオフラインでも使えるが、料金がお高いコースじゃないとオフライン編集は不可。
・TiffファイルやChemDrawファイルが張り付けられない
⇒動画ファイルやjpg, PDFはOKだがPDFのアップロードも結構問題があるっぽい
・パワポのようなアニメーションが使えない
⇒一枚絵の中で図が出てきたり消えたりなどが出来ない、純粋にカメラ移動や回転で頑張るしかない
・配色などのカスタマイズが出来ない
⇒Preziが提供するスタイルセットを利用するしかない
・日本語フォントが一つしかない
⇒Preziが用意した「日本語用」というスタイルしか日本語に対応していない。そしてその唯一の日本語フォントがダサいという致命傷
・拡大縮小がフリーダムすぎて、素材をどこに置いたか見失う(これはしょうがないかw)

などなど。但し頻繁にアップデートがあるようですので今後の改善に期待です。年会や修論・卒論までまだ時間がありますから、無料期間を利用してこの新しいツールを試してみてはいかがでしょうか。

Prezi official site
Prezi 日本語マニュアル

ちなみに
うまいひとがつくるとこんな感じに仕上がります。使い方アドバイスや実際のPreziファイルがどう動くかなど含め、是非link先を見てみてください。(2011/Nov accessed)
http://prezi.com/yqlor1c-txnf/copy-of-prezi/


posted by 樹 at 19:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 化学とネット・PC | 更新情報をチェックする
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